#42 うれしい時 [NARUTO]
「うれしい時には泣いてもいーんだぜえ」
by,ナルト(NARUTO)
イナリという少年には「勇気」がなかった。
愛犬をいじめっ子たちに川に放り投げられ、イナリは恐怖で固まってしまう。
しかし、勇気を振り絞り、川に飛び込むが溺れてしまう。
気がつくと、川から救出されていた。
カイザという漁師に助けられた。
イナリは、弱虫であり、泣き癖がついている。
カイザはイナリに対して、こう忠告する。
「男なら後悔しない生き方を選べ…自分にとって本当に大切なものは…つらくても、悲しくても…頑張って頑張って、たとえ命を失うようなことがあったって、この2本の両腕で守り通すんだ!!」…そしたら、たとえ死んだって男が生きた証はそこに残る…永遠に…だろ!?」
(カイザ)
そこから、イナリはカイザになつき、毎日一緒にいた。
本当の親子のように…
イナリはカイザを「父ちゃん」と呼び、カイザはイナリを息子のように想っている。
カイザは、国から頼られる存在であり、イナリにとって胸を張って誇れる父親であった。
国から「英雄」と呼ばれる存在でもあった。
しかし、事件はガトーという男によって起きる。
カイザを公開処刑とし、カイザを殺したのである。
そこから、イナリは変わってしまう。
英雄はこの世に存在しない。
勇気を捨ててしまった。
ナルトが必死で修行をしている姿を見て、イナリは苛立っていた。
泣きながら、ナルトに怒鳴りちらした。
「悲劇の主人公気取って、ビービー泣いてりゃいいってか……お前みたいなバカはずっと泣いてろ!泣き虫ヤローが!!」
(ナルト)
そして、イナリの家に強盗が入る。
目的は、人質をとることである。
母親が人質になり、イナリはそれを見ているしかできなかった。
そこで、泣くしかなかったが、ナルトやカイザに言われたことを思い出し、立ち上がる。
「ボクも………ボクも……強くなれるかなぁ…!……父ちゃん!!」
(イナリ)
勇気を振り絞り、強盗ふたりに牙を向く。
そこに、ナルトが登場する。
強盗ふたりを倒し、イナリに謝罪をした。
「お前を泣き虫呼ばわりしちまってごめんな。アレは無しだってばよ。お前は強えーよ!」
(ナルト)
そう言われたイナリは泣き出してしまう。
「くそ!…もう泣かないって決めたのに…また、ナルトの兄ちゃんに泣き虫ってバカにされちゃう…」
(イナリ)
「何言ってんのお前…!?うれしい時には、泣いてもいーんだぜえ!」
by,ナルト
タカセ
#38 努力の天才 [NARUTO]
「努力の天才だ」
by,ガイ先生(NARUTO)
「天才」と言われる人たちを、努力なしでは語れない。
むしろ、天才なんかこの世には存在しないのではないか。
生まれてから、何を努力するのか……
答えはそこにあるはずだ。
ロック・リーは、忍者になる前のアカデミーでいじめられていた。
彼には、忍になる「素質」がなかったのだ。
唯一できたのは、「体術」という技。
かんたんに言えば、格闘技の打撃技である。
「せんせー!!たとえ、忍術や幻術は使えなくても、立派な忍者になれることを証明したいです!それがボクの全てです!!」(リー)
彼は、忍者になれた。
そして、担当の先生であるガイにそのことを誓った。
それから、同じ班員である「天才」と言われるネジに挑むが勝てない。
毎日、厳しい自主トレに励む。
それでも勝てない……。
その様子を見ていたガイがリーに近づいてきた。
リーは悔しさのあまり、涙を流している。
「…確かにお前はネジと違う…忍術や幻術の天才でなければ体術の天才でもない…けどなァ、リー……お前もネジを超える力を…その可能性を秘めてる天才なんだぞ……。なぜならお前は…努力の天才だ」
by,ガイ先生
だが、リーには信じられなかった。
努力をしたとこで、それが報われるわけでもなく、毎回ネジに挑んでもダメ。
「いくら努力してもボクは強くなれないんじゃないかって…怖くて怖くてたまらないんです!!」
(リー)
「自分を信じない奴なんかに、努力する価値はない!!!」
(ガイ)
ガイは、あえた厳しくリーに言い放った。
なぜなら、ガイ自身が昔、リーと似ていたからである。
今では、ガイは天才忍者のカカシと互角の力。
むしろ、毎回ふたりは勝負をするが、ガイが勝ち越している。
「お前も自分の道を信じてつっ走ればいい!
オレが笑って見てられるぐらいの強い男になれ!!」
by,ガイ先生
たしかに、優れている人間はいる。
その人も努力をして、天才と言われるようになる。
リーのような人間もいる。
向いていな人もいる。
しかし、努力を怠らないことが「天才」になる近道なのではないか。
自分を信じること。それは自分にしかできないことである。
向いていなくても、信じて「努力の天才」になり、いつしか「天才」にもなる。
タカセ
#24 命懸けで助ける [NARUTO]
「仲間だ!だから命懸けで助ける」
by,シカマル(NARUTO)
『NARUTO』の登場人物シカマルは、作品の中では「キレ者」である。
IQ200の天才であり、ナルトの同期で唯一、中忍になった逸材。
普段はめんどくさがりで、決めるとこは決める、非常に惹かれるキャラクターだ。
今回はシカマルの同期生たちが、サスケを奪回するために奮起する話である。
- 作者: 岸本 斉史
サスケが大蛇丸の仲間たちへの元に行ってしまい、サクラはそれを止めようとした。
しかし、無駄であった。
それを知った、五代目火影のツナデは、中忍になったばかりのシカマルを呼ぶ。
シカマルに与えられた任務は、シカマルが優秀だと思う下忍を集め、ただちにサスケを奪回することである。
ナルトはツナデの推薦であり、チョウジ、キバ、ネジをシカマルが集め、5人出揃った。
シカマルは、キレ者であるため、瞬時にフォーメーションが決まり、準備が整った。
「最後に大切なことを言っとく。
サスケはオレにとっちゃ深いダチって訳でもねーし…
別に好きな奴でもねェ。
けど、サスケは同じ木ノ葉隠れの忍だ。仲間だ!
だから命懸けで助けるこれが木ノ葉流だ。
それにいくらオレでもめんどくさがったり出来ねーだろーがよ…
お前らの命預かってんだからよ」
by,シカマル
団結が出来上がったシカマルたちは、これからサスケ奪回しに行く直前でサクラがやってきた。
「ナルト…私の…一生の…お願い…
サスケくんを…サスケくんを連れ戻して…。
私には駄目だった!私じゃあサスケくんを止めることが出来なかった!
もうきっと…サスケくんを止めることが…
救うことが出来るのは…ナルト…アンタだけ…」
(サクラ)
「今サクラちゃんがホントに苦しんでるってことは、
痛いほど分かるってばよ…」
(ナルト)
「…ナルト……ありがとう…」
by,サクラ
「サスケはぜってーオレが連れて帰る!一生の約束だってばよ!!」
by,ナルト
サクラは、いつも自分を理解し、助けてくれているナルトに対し、涙が止らなかった。
タカセ
#19 ど根性だ [NARUTO]
「あきらめねェど根性だ」
by,自来也(NARUTO)
人には向き不向きがある。
才能や素質という部分は、どうしても差を埋められない。
しかし、努力をすることに関しては、才能などない。
あるのは、あきらめないことだけだ。
- 作者: 岸本 斉史
ナルトはカブトと闘っていた。
一方、自来也は大蛇丸と闘っていた。
カブトはナルトに対し、挑戦的であった。
「サスケくんとは違う。君に忍の才能はない」
(カブト)
ナルトには、カブトを倒す実力がないのはたしかである。
しかし、ナルトはあきらめない。何度でも立ち向かう。
それを見ていた大蛇丸は、自来也に悪態をつく。
「かつての自分を見ているようで放っておけないってワケ?
忍者とは、その名の通り忍術を扱う者を指す」
(大蛇丸)
「忍の才能はそんなとこにありゃしねぇ。まだ分からねーのか…。
忍者とは忍び堪える者のことなんだよ。
一つてめーに教えといてやる…。
忍の才能で一番大切なのは、持ってる術の数なんかじゃねェ…。
大切なのは、あきらめねェど根性だ」by,自来也
ナルトはたしかに、負けていた。
しかし、あきらめないど根性があった。
だからこそ、螺旋丸を完成させることができた。
「まっすぐ…自分の言葉は…曲げねェ……それが…オレの忍道だ…」
by,ナルト
あきらめないことは、誰にでもできることだ。
努力することが才能なのかもしれない。
難しいことであるが、誰にでもできるかんたんなことである。
タカセ
#15 ガキのままじゃいられねェ [NARUTO]
「オレたちだって、いつまでもガキのままじゃいられねェ」
by,シカマル(ナルト)
こどもから大人になる瞬間というのは、難しい。
「大人」という定義は何なのか。
二十歳になったら大人?
お金を稼ぐようになったら大人?
一人で何でもできることが大人?
それはわからない。ただ……何かを「伝える」ことができれば大人なのかもしれない。
- 作者: 岸本 斉史
自来也がペインとの闘いによって死んだ。
そのことを知ったナルトは、なかなか受け入れがたいことであった。
生まれて親がいなかったナルトは、自来也を「師」と想い「親」とも想った。
しかし、自来也は戦死してしまった。
ナルトは悲しみの中、家にこもっていると、シカマルが現れ、ナルトを外に連れ出す。
シカマルも師を亡くした悲しみがある。
「うじうじしても始まらねーだろ。
オレは師から色々なもんを託された。
重要なことからくだらないことまで、色々だ。
そろそろなんじゃねーか?オレたちも。」(シカマル)
「何がだよ?」(ナルト)
「託される側から託す側にならねーとよ、めんどくせーけど、そうも言ってらんねェだろ。
お前もいずれラーメンおごる側になるし、ナルト先生とか呼ばれんだからよ。
オレたちだって、いつまでもガキのままじゃいられねェ。
アスマや自来也様みてーな、あんなかっけー忍になりてェならよ」
by,シカマル
自分が「経験」してきたことを「伝えたりする」ことができれば、大人になったということかもしれない。
教えられてきたことを伝える。それが回り回って、代々受け継がれていく。
経験をすることで、こどもから大人へと成長する。
タカセ
#11 一緒に強くなる!! [NARUTO]
「私もいる!私だって一緒に強くなる!!」
by,春野サクラ(NARUTO)
ひとりで物事を抱え込むケースがある。
機会を逃すと相談したり、弱音を吐いたりするタイミングが難しい。
そのときは、そっと手を伸ばしてみたらどうか。
- 作者: 岸本 斉史
第7班というチームが存在する。いや、正確に言うのであれば存在していた。
何をやってもダメな忍者、ナルト。
意外性とド根性を合わせ持つ忍である。
サスケを敵対視し、サクラに恋心を寄せるナルトは、火影になることが夢である。
成績優秀なサクラ。
サスケに淡い恋心を抱き、ナルトをうざがるサクラは、忍術ではなく恋に没頭している。
天才うちは一族のなかでも天才忍者、サスケ。
兄に復讐を誓うサスケは、チームワークなんか関係なしに同じチームの二人を足手まといと感じていた。
そんな3人が集まっているのが第7班。チームワークはバラバラであった。
しかし、カカシ先生を筆頭に、任務をこなしていきチームワークを深めていった。
サスケは、ナルトを認めるようになる。
「お前と戦いたい」と言ったほどである。
ナルトは、サスケを仲間と思い、兄弟と思うようになった。
サクラはそんな二人を見て、忍術にまじめに取り組むようになった。
しかし、サスケが力を求めるあまり、チームは崩壊する。
サスケ奪回のため、サクラとナルト、カカシはそれぞれ成長を遂げる。
そして、新たな第7班が動き出す。
カカシは体が動かないため、代わりにヤマトが先生となり、サスケの代わりに根のサイが第7班となった。
サイには人間の感情がなく、笑うことも悲しむこともしらない。
ナルトはサイをサスケの代わりとして認めたくないが、サスケ奪回のためなら、とナルトは仲間として認める。
しかし、サイは大蛇丸とともに行動をし、残りの第7班はサイを追跡し、サスケと再会することができた。
サイは、ナルトがサスケを想っていることに興味を持ち、人間の心をじょじょに身につける。
サスケと再会しても、第7班は何もできなかった。
ナルトは「弱えェ……」と自分を責める。
その光景を見ていたサクラが……
「泣いたってサスケくんは帰ってこないでしょ!
私もいる!私だって一緒に強くなる!!」
by,春野サクラ
「二人より三人の方がいいに決まってる。それにボクは結構強いからね」
by,サイ
「……ありがとう…だってばよ…」
by,ナルト
絆を深めた新生第7班であった。
三本の矢が話が存在するように、一本よりも数が多ければ多いほど強くなる。
チームというのはそういうものである。
一人で抱え込むのではなく、仲間が手を差し伸べることで強くなり、たくましくなる。
そうやって、人間は強くなっていく。
タカセ