#50 世界中の誰よりも [タッチ]
「上杉達也は浅倉南を愛しています。世界中の誰よりも」
by,上杉達也(タッチ)
「南のよびだしベルがタッちゃんに通じているんだ。きっと…」
(南)
この日、上杉達也は甲子園の開会式の日であった。
浅倉南は新体操の大会の日であった。
そんなふたりは街で偶然に会い、河原に向かった。
「いつもそうだったもの。南がくじけそうなとき、タイミングよく現れて、南のエネルギーになってくれた」
(南)
「和也とちがってヒマだったからな」
(達也)
「今日はヒマじゃないでしょ」
(南)
「南を心配してきたわけじゃねえよ。このままじゃ試合にならねえんだよ。孝太郎のバカが、しょっぱなから、とんでもねえ相手をひいてくれるし。なによりも頼りのエースが、どこをむいて歩いているのかわからねえ状態じゃ…とてもじゃねえけど…試合にはならねえんだよ。スタート地点の確認だよ。上杉達也は浅倉南を愛しています。世界中の誰よりも。ここから始めなきゃ、やっぱりどこにも動けねえみたいだ」
by,上杉達也
タカセ
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